「交換屋」から「真の保全マン」へ
【企業概要・導入の背景】
- 業界・業種: 輸送用機器製造業(大手自動車部品メーカー)
- 対象職種: 保全部門、生産技術部門
- 受講者層: 新入社員(大卒)、若手社員(高卒2年目)、派遣スタッフ
- 抱えていた課題:
- 技能伝承の危機: 熟練技能者の退職が進む中、若手へのノウハウ継承が急務となっていた。
- 教育時間の確保: 日常業務が多忙な現場で、いかに体系的な学習時間を捻出するかが課題であった。
- 若手の離職防止: 成長を実感しにくい現場業務において、達成感を可視化しモチベーションを維持させる必要があった。
- 教育の質: 単なる部品交換に留まらない、原因究明や改良保全ができる「真の保全マン」の育成を目指していた。
参加者:
- A社 人材開発担当 K氏(以下、K氏)
- プロシーズ(以下、PS)
1. 動画教材による理解度の向上と現場の反応
PS: 本日はお時間をいただきありがとうございます。まずは、実際にeラーニングを利用された受講者の皆さんの反応はいかがでしょうか?
K氏: 本人たちからは、**「動画が非常に分かりやすい」**というコメントを多く受けています。確認テストも含め、全体的に理解しやすい構成になっていると感じます。今回は保全部門の代表として、大卒の新入社員、高卒2年目の若手、そして派遣スタッフの3名に受講させましたが、いずれもスムーズに学習を進められています。
PS: 幅広い層で活用いただけているのですね。運用面で工夫されている点はありますか?
K氏: 弊社では現在、人材育成を最大の課題と捉えており、今回は初動として思い切って時間を確保しました。具体的には、週に2回、午前中の4時間ずつを学習に充てるというスタイルです。
PS: 週に合計8時間というのは、非常に手厚い体制ですね。
K氏: ええ。ただ、1回4時間の集中学習だと少し疲れが出てしまう面もあり、理想を言えば毎日少しずつ進める方が良いのかもしれませんが、現場の業務を回しながらの調整となるため、今の形が現実的なラインだと考えています。
2. 「不具合事例」から学ぶ、より実践的な教育への期待
PS: 今後の教材に対するご要望などはありますか?
K氏: 基礎知識だけでなく、「実際の不具合処置」に直結する事例がもっとあると嬉しいですね。例えば、部品の原理だけでなく、「こういう壊れ方をする」「故障した際にどう動くか」といった具体的な故障事例が組み込まれていると、現場での対応力がより高まると感じます。
PS: より現場に即した、応用的な内容ということですね。
K氏: はい。新人のうちは「壊れた部品を交換する」という対応で精一杯ですが、中堅以降には「なぜ壊れたのか」という原因究明(なぜなぜ分析など)や改良保全の考え方が求められます。単なる「交換屋さん」で終わらず、真の保全マンへとステップアップするための、一歩踏み込んだ教材を期待しています。
3. スキルマップによる「成長の可視化」と若手のモチベーション維持
PS: 教育の成果をどのように評価し、次につなげていくか。この点についてのお考えをお聞かせください。
K氏: 現在、個人の力量を評価する「スキルマップ」の細分化を進めています。例えば「エアシリンダーの構造を理解している」といった項目をレベル分けし、eラーニングでの学習成果と、実際の現場でのスキルを紐付けていく仕組みです。
PS: eラーニングでの知識習得を、実技の評価に直結させるわけですね。
K氏: そうです。特に今のZ世代と呼ばれる若手社員は、自分がどれだけ成長しているかという「達成感」が目に見えないと、不安や離職に繋がりやすい傾向があります。
PS: 客観的な指標で自分の立ち位置がわかることは、安心感に繋がりますね。
K氏: その通りです。自分の能力が上がっていることを数値や図で**「可視化」**してあげる。これが本人たちの満足感や、仕事へのモチベーションを維持する上で、今の時代には不可欠な要素だと考えています。
PS: 現場の課題に根ざした貴重なご意見をありがとうございました。今後も御社の「真の保全マン」育成を支えるパートナーとして、教材の充実を図ってまいります。


