工場の自動化や設備保全の現場では、必ずと言ってよいほど登場するのが「PLC」です。求人票や仕様書に頻繁に登場するにもかかわらず、「そもそもPLCとは何か」「シーケンサとの違いは何か」「どの機械で使われているのか」があいまいなままの方も少なくありません。
この記事では、PLCとは何かという基本的な意味から、仕組み、構成、種類、メリットとデメリット、リレー制御やマイコン制御との違い、具体的な使用例までを体系的に整理します。未経験者や文系出身の方でも読み進められるよう、専門用語はできるだけかみ砕いて解説します。
PLCとは何か 基本の意味と読み方
最初に、PLCという言葉の基本的な意味と役割を整理します。ここを押さえておくと、その後に出てくる仕組みや種類の説明が理解しやすくなります。
PLCの略称と日本語での意味
PLCは「Programmable Logic Controller」の頭文字を取った略称です。一般的な読み方は「ピーエルシー」です。日本語では「プログラマブルロジックコントローラ」や、より短く「プログラマブルコントローラ」と表現することが多く見られます。
一言で表現すると、PLCとは「機械や装置の動きをプログラムで制御するための専用コンピュータ」です。汎用のパソコンとは異なり、工場や設備の過酷な環境で安定して動作することを前提とした産業用の制御装置に位置付けられます。
PLCが担う役割とシーケンス制御との関係
多くの機械は、あらかじめ決められた順番で動作します。例えば、製造ラインのコンベヤが動き、ワークが所定位置に来たら停止し、シリンダが前進して加工し、完了したらシリンダが戻って再びコンベヤが動き出すといった流れです。
このような「決められた条件がそろったら次の動作に進む」という制御を「シーケンス制御」と呼びます。PLCは、このシーケンス制御をプログラムで実現するための中核的な装置です。センサなどから入力された信号を読み取り、あらかじめ設定された論理(ロジック)に基づいて、モータや電磁弁などの出力機器をオンオフ制御します。
PLCとシーケンサの呼び方の違い
「PLCとは」というテーマと並んで多い疑問が、「シーケンサとは何が違うのか」という点です。結論から述べると、日本国内ではPLCとシーケンサはほぼ同じ意味で使われています。
もともと「シーケンサ」は、あるメーカーが販売していたPLC製品のブランド名でした。その後、日本の現場では「シーケンサ」という呼び方が広く定着し、現在では「PLC(シーケンサ)」と併記されるケースも一般的です。一方、海外では「PLC」の呼称が主流であり、「シーケンサ」という言葉はほとんど使われません。
PLCと他の制御方式の違いを整理する
PLCとはどのような制御機器なのかを理解するためには、リレー制御やマイコン制御、パソコン制御など、他の制御方式との違いを整理しておくことが重要です。
リレー制御との違い
PLCが普及する以前、機械の自動制御には電磁リレーを組み合わせた「リレー制御」が主流でした。リレー制御では、リレーの接点を多数組み合わせて回路を構成し、シーケンス制御を実現します。
リレー制御とPLC制御の主な違いは次の通りです。
- リレー制御は配線と接点の組み合わせで論理を実現し、PLC制御はプログラムで論理を表現する
- リレー制御は回路の変更が物理的な配線工事を伴い、PLC制御はプログラムの書き換えで変更できる
- リレー制御は部品点数が多く、盤内スペースも大きくなりやすいのに対し、PLC制御は制御盤を小型化しやすい
特に、設備の仕様変更に伴って制御の内容を変える必要がある場合、PLCであればプログラムを変更するだけで済む点が大きな利点です。リレー制御とPLC制御の違いを理解すると、なぜ現在の工場でPLCが標準的な制御機器になっているのかが見えてきます。
マイコン制御との違い
「マイコン」と呼ばれるマイクロコントローラも、機器制御に広く使われるデバイスです。PLCとマイコンは、どちらもプログラムで機器を制御する点は共通していますが、用途と設計思想に違いがあります。
マイコンは、家電製品や電子機器の内部に組み込まれることが多く、個別製品ごとに専用ソフトウェアを開発する前提で使われることが一般的です。基板設計からファームウェア開発までを一体で行うため、自由度は高い一方で、開発負荷も大きくなります。
それに対して、PLCは「制御盤に搭載して現場で使うこと」を前提とした汎用機器です。既成のPLC製品を選定して制御盤に組み込み、メーカーの提供するツールでシーケンスプログラムを作成します。耐環境性や安全性、保守性が重視されており、交換や拡張がしやすい設計になっています。
そのため、「マイコン制御とPLC制御のどちらを選ぶべきか」という場面では、対象が工場設備や産業機械であり、長期的な保守や増設が想定される場合にはPLCが選ばれることが多くなります。
パソコン制御やDCSとの比較
PLCとよく比較されるもう一つの方式が、パソコンによる制御です。汎用パソコンは性能が高く、データ処理や画面表示に優れていますが、長時間連続運転や電源ノイズ、振動などに対しては必ずしも強くありません。制御専用のリアルタイム性を確保するためにも、工場の装置制御にはPLCが採用されるケースが多くなります。
また、大規模プラントなどでは、分散制御システムであるDCS(Distributed Control System)が使われることもあります。DCSはプラント全体のプロセス制御を統合的に管理するシステムであり、設備単位のシーケンス制御を担うPLCと役割分担されることが一般的です。
PLCの仕組みと内部構成
PLCとはどのような構造の制御機器なのかを理解すると、仕様書やカタログを読むときに必要なポイントが見えるようになります。ここでは、PLCの内部構成と制御の流れを整理します。
PLCを構成する主な装置
一般的なPLCは、次のようなユニットで構成されます。
- 電源ユニット
- CPUユニット
- メモリ
- 入力ユニット
- 出力ユニット
- 通信ユニットや特殊ユニット
電源ユニットは、交流電源などからPLC内部の各回路へ安定した電圧を供給する役割を持ちます。CPUユニットは、入力信号を読み取り、メモリに格納されたプログラムに従って演算を行い、出力信号を決定します。メモリには、ユーザプログラムや設定値などが保存されます。
入力ユニットは、外部のセンサやスイッチからの信号をPLCが扱える電気信号に変換するインタフェースです。出力ユニットは、PLCが決定した動作を外部のモータや電磁弁、ランプなどに伝えるためのインタフェースです。通信ユニットや特殊ユニットは、上位システムとの通信や位置決め制御、アナログ入出力など特定用途に対応します。
PLC制御のサイクルと動作の流れ
PLCは、一定の周期で「入力の読み取り」「プログラムの実行」「出力の更新」を繰り返しています。この一連の流れを「スキャン」と呼びます。
代表的な動作の流れは、次のように整理できます。
1 入力スキャンで外部からの信号状態を取り込む
2 取り込んだ入力状態をもとに、CPUがプログラムの先頭から末尾までを順番に実行する
3 演算結果に基づき、出力ユニットにオンオフ信号を反映する
このサイクルを、高速で繰り返すことで、リアルタイムに近い形で機械を制御します。スキャンタイムが短いほど、応答性の高い制御が可能になりますが、プログラムが複雑になるとスキャンタイムが長くなるため、処理能力とのバランスを考えた設計が必要です。
PLCシステムと制御盤の関係
PLCは単体で動作するわけではなく、制御盤の中に組み込まれ、配線を通じて各機器と接続されます。制御盤には、ブレーカや電源装置、端子台、リレー、保護機器なども配置され、設備全体の制御と保護を担います。
「制御盤とPLCの違いは何か」という疑問が挙がることがありますが、制御盤は箱全体を指し、その中に搭載される制御機器の一つがPLCです。現場では「制御盤設計」と「PLCプログラム設計」が密接に連携しており、両者をセットで考えることが求められます。
PLCの種類と特徴を理解する
一口にPLCといっても、すべてが同じ構造と仕様を持っているわけではありません。装置の規模や用途に合わせて、いくつかの種類が用意されています。
小型ブロック式とビルディングブロック式
代表的な分類方法の一つが、「小型ブロック式」と「ビルディングブロック式」です。
小型ブロック式は、電源、CPU、入出力などが一体化したコンパクトなタイプです。制御点数が比較的少ない設備でよく用いられます。筐体が一体構造であるため、配線や設置が容易であり、価格も比較的抑えられます。
ビルディングブロック式は、電源ユニットやCPUユニット、入出力ユニットを用途に応じて組み合わせるタイプです。入出力点数が多い設備や、アナログ制御、位置決め制御など高度な機能が必要なシステムで採用されます。必要なユニットを追加して拡張できる柔軟性が特徴です。
入出力点数と拡張性
PLCの仕様を検討する際には、「何点の信号を扱う必要があるか」という観点も重要です。センサやスイッチなどの入力点数、モータやバルブなどの出力点数を整理し、適切な入出力ユニット構成を決めます。
小型ブロック式でも、拡張入出力ユニットを接続することで点数を増やせる機種があります。一方、将来的な増設が見込まれる場合や、ネットワークや特殊機能との連携を前提とする場合には、ビルディングブロック式を選定する方が余裕を持った設計につながります。
処理性能やメモリ容量の観点
PLCの選定では、入出力点数だけでなく、処理性能やメモリ容量も重要です。高速で大量のデータを扱う設備では、高い処理能力と十分なプログラム容量が求められます。
スキャンタイムや命令処理速度、メモリ容量、データレジスタ数などは、各メーカーのカタログで確認できます。単純なオンオフ制御のみを行う小規模設備と、通信やデータ記録まで行う大規模設備では、必要とされるスペックに大きな差が生じます。
PLCが使われている機器・装置の具体例
「PLCとはどこで使われているのか」をイメージできるようになると、自社設備への適用や、キャリア選択の判断がしやすくなります。ここでは代表的な使用例を紹介します。
工場の生産ラインや搬送装置
PLCが最も多く使われているのは、工場の生産ラインです。組立ラインや加工ライン、搬送装置、検査装置など、さまざまな機械にPLCが搭載されています。
例えば、自動組立ラインでは、コンベヤのスタートとストップ、部品供給装置の動作、ロボットアームの起動や停止、位置決め装置の制御などにPLCが関わります。センサからの信号をもとに、ワークの有無や位置を判定し、異常があればラインを停止するといった安全機能もPLCの重要な役割です。
また、搬送装置では、エレベータ式の自動倉庫やパレット搬送システムなどでPLC制御が使われています。複数のモータやリフタ、センサを一元的に制御し、スムーズな搬送と安全性を両立させます。
ビル設備やインフラ設備
PLCは、工場だけでなくビルやインフラ設備でも活躍しています。ビルの空調設備やポンプの制御、給排水設備の自動運転、電源監視など、さまざまな制御にPLCが採用されています。
ダムや上下水道施設、河川の水門制御などでもPLCが利用されます。センサによる水位監視や流量制御、警報表示などをPLCが担い、遠隔監視システムと連携して運転状況を可視化します。
エレベータや自動販売機、信号機など身近な例
PLCが使われている機器は、意外なほど身近な場所にも存在します。エレベータのかご制御やドア制御、階停止制御などには、各メーカーのPLCや専用コントローラが活用されています。
また、自動販売機や駐車場のゲート、信号機の制御などにも、PLCやそれに類似した制御装置が用いられます。一般の利用者の目には触れませんが、PLCは生活インフラを支える裏方の装置となっています。
PLC制御のメリットとデメリット
PLCとはどのような利点を持つ装置なのか、リレー制御やパソコン制御と比較しながら整理します。あわせて、導入時に注意したい点も確認します。
PLC制御の主なメリット
PLC制御には、次のような代表的なメリットがあります。
1 制御盤を小型化し、配線量を削減できる
2 プログラム変更だけで動作を柔軟に変更できる
3 故障箇所の切り分けや保守が行いやすい
4 高い信頼性と耐環境性を備えている
5 データ収集やネットワーク連携に対応しやすい
リレー制御では、多数のリレーやタイマ、カウンタを制御盤に収める必要があり、レイアウトや配線が複雑になります。PLCであれば、同じ機能をプログラムと少数のユニットでまとめられるため、盤の省スペース化に直結します。
また、新しいセンサや装置を追加したい場合にも、プログラム変更と配線の追加で柔軟に対応できます。保守面では、自己診断機能やエラーコード表示などを備えたPLCが多く、異常箇所の特定を効率的に行える点も利点です。
PLC制御のデメリットと注意点
一方で、PLC制御には次のような注意点もあります。
1 初期導入コストがリレー制御より高くなる場合がある
2 プログラム作成や保守に専門知識が求められる
3 メーカーや機種による互換性の差が存在する
ごく小規模で変更の予定がない装置であれば、単純なリレー制御の方が安価に済む場合があります。また、PLCはプログラムの内容が見えにくいため、設計書やコメントが残っていないと、他者が保守しにくくなるリスクがあります。
さらに、メーカーが異なるとプログラムの表現方法や命令体系が変わるため、機種変更の際にはプログラムの移植が必要になることもあります。将来の保守や更新を見据えた機種選定と、ドキュメント整備が重要です。
リレー制御やパソコン制御との比較視点
PLC制御を検討する際には、「リレー制御との比較」と「パソコン制御との比較」の両方の視点が役立ちます。
リレー制御に対しては、盤の省スペース化、動作変更の柔軟性、保守の容易さが大きな優位点です。パソコン制御に対しては、耐環境性やリアルタイム性、長期供給性の面でPLCが優れているケースが多くなります。
単純なオンオフ制御が中心であればPLCが適し、高度な演算や画面表示が中心であればパソコンと連携する構成が検討対象となります。用途に応じて、最適な組み合わせを選択することが大切です。
PLCのプログラム言語と開発の流れ
PLCとは制御専用のコンピュータであり、動作を決めるためにはプログラムが必要です。ここでは、代表的なプログラム言語と開発の基本的な流れを解説します。
ラダー図と他のPLC用言語
PLCのプログラム言語の中で最も広く使われているのが「ラダー図」です。ラダー図は、縦の電源線と横の回路を組み合わせた図であり、従来のリレー回路を模した表現方法になっています。接点やコイルの記号を並べることで、シーケンス制御の論理を直感的に表現できます。
国際規格では、PLC用の代表的な言語として次の五つが定義されています。
1 LD(ラダーダイアグラム)
2 FBD(ファンクションブロックダイアグラム)
3 SFC(シーケンシャルファンクションチャート)
4 IL(インストラクションリスト)
5 ST(ストラクチャードテキスト)
FBDは、ブロックを線でつなぐ形で演算処理を表現する方式であり、アナログ演算や制御ブロックの組み合わせに適しています。SFCは工程の流れをステップごとに表現する方式で、複雑なシーケンスを整理しやすくなります。STは高級言語に近いテキスト形式であり、条件分岐やループ処理を記述しやすい点が特徴です。
PLCプログラム開発の基本ステップ
PLCのプログラム開発は、次のような手順で進めることが一般的です。
1 制御対象の動作仕様を整理し、シーケンス図やフローチャートにまとめる
2 必要な入出力点数を洗い出し、I/O割付表を作成する
3 ラダー図やSTなどでプログラムを作成する
4 シミュレータや実機で動作確認を行う
5 現場で試運転を行い、微調整や不具合修正を実施する
この中で特に重要なのが、最初の仕様整理とシーケンス図の作成です。仕様があいまいなままプログラム作成に入ると、後から修正が繰り返され、品質と工数の両方で負荷が増大します。制御対象の動き方を、現場担当者や設備設計者と共有しながら文書化する工程が不可欠です。
初心者がつまずきやすいポイント
未経験者がPLCプログラムを学ぶ際には、次のような点でつまずくことが多く見られます。
1 接点の常開と常閉の扱いと、フィールド配線との対応関係
2 自己保持回路やインタロック回路の考え方
3 タイマやカウンタの設定と動作タイミング
4 リレー制御の図面とラダー図表現のつながり
これらのポイントは、紙の回路図やシミュレータを用いて、実際に信号のオンオフを追いかけながら学習すると理解が深まります。現場で使われている実際のプログラムを読み解き、意図を推測しながら学ぶことも有効です。
PLCとデータ収集・上位システムとの連携
近年の工場や設備では、PLCを単なる制御機器としてだけでなく、データ収集の拠点として活用するケースが増えています。ここでは、PLCと上位システムの関係や代表的な活用例を整理します。
PLCとSCADA・MESとの連携
PLCは、現場レベルで機器を直接制御する層に位置付けられます。その上位には、監視制御システムであるSCADAや、製造実行システムであるMESが配置されることが一般的です。
SCADAは、各PLCから設備の運転状態やアラーム情報を収集し、画面表示や履歴保存を行うシステムです。MESは、生産指示や進捗管理、品質管理などを担うシステムであり、PLCからのデータをもとに実績情報を蓄積します。
PLCが持つデータ収集機能と通信機能を活用すると、設備の稼働率や停止要因、サイクルタイムなどを可視化できるようになります。これにより、生産性向上や保全計画の高度化につながります。
PLCデータ活用の代表的なシナリオ
PLCを活用したデータ収集には、次のような代表的なシナリオがあります。
1 生産数量やサイクルタイムの自動カウントと実績収集
2 設備の稼働状態と停止要因の分類記録
3 温度や圧力、流量などのアナログデータの履歴保存
4 品質関連データと設備条件のひも付け
これらのデータを分析することで、ボトルネック工程の特定や条件変更の効果検証、予防保全の検討などが行いやすくなります。データを扱うことを前提にしたPLCシステム構成を検討する企業も増えています。
バーチャルPLCなど新しい技術動向
近年では、従来のハードウェアPLCだけでなく、ソフトウェアでPLCの機能を実現する「バーチャルPLC」も登場しています。産業用コンピュータやサーバ上でPLC機能を動作させ、柔軟なスケーラビリティやクラウド連携を実現するアプローチです。
バーチャルPLCは、設備のデジタルツインやシミュレーションと組み合わせて利用されることもあり、試運転の効率化や保守性向上に寄与します。一方で、リアルタイム性や冗長構成など、設計上の考慮事項も多く存在します。現時点では、従来型のハードウェアPLCと併用する形で段階的に導入が進んでいる状況です。
未経験からPLCを扱えるようになるための学習ステップ
PLCとは何かを理解した上で、実際に扱えるようになりたいと考える方も多くいます。最後に、未経験者がPLC制御を学ぶ際の基本的なステップをまとめます。
必要な基礎知識の整理
PLCを本格的に学ぶ前に、次のような基礎知識を確認しておくと、学習がスムーズになります。
1 直流と交流、電圧と電流など電気の基礎
2 スイッチやセンサ、リレーなど基本機器の役割
3 シーケンス制御の考え方と代表的な回路
4 制御盤の構成要素と図面の読み方
これらの基礎があると、PLCの入出力やラダー図の意味をイメージしやすくなります。文系出身者であっても、図や具体例を通じて学べば、少しずつ感覚をつかめるようになります。
学習ステップとおすすめの進め方
未経験からPLC制御を学ぶ際には、次のようなステップで進めると理解が定着しやすくなります。
1 入門書や解説記事でPLCの概要と用語をつかむ
2 簡単なシーケンス回路を紙に書き、動作を説明できるようにする
3 ラダー図の基本命令(接点、コイル、タイマ、カウンタなど)を習得する
4 シミュレータや教育用PLCで簡単な制御を実装してみる
5 実際の設備で使われているプログラムを読み解き、設計意図を考える
最初から複雑な設備を対象にするのではなく、ランプの点灯制御やモータの運転停止など、シンプルな例から始めることがポイントです。小さな成功体験を積み重ねることで、徐々に自信が持てるようになります。
実務で求められる視点
実務の現場では、単にプログラムを書けるだけでは不十分です。設備全体の動作や安全要件を理解し、他のエンジニアやオペレータとコミュニケーションを取りながら設計を進める力が求められます。
例えば、インタロックの設計や非常停止回路の考え方、保守時の安全確保などは、現場視点での判断が欠かせません。また、トラブル発生時には、電気図面やプログラム、現場の状況を総合的に見ながら原因を切り分ける力が必要です。
そのため、PLC制御の学習と並行して、設備保全や安全衛生、品質管理などの知識も身につけていくと、より幅広く活躍できるようになります。
まとめ PLCとは何かを押さえ、機械制御の世界への第一歩を踏み出す
この記事では、PLCとは何かという基本的な意味から、シーケンサとの違い、仕組みと構成、種類、メリットとデメリット、具体的な使用例、プログラム言語、データ収集との関係、学習ステップまでを一通り整理しました。
PLCは、工場やインフラ設備の自動化を支える中核的な制御装置です。リレー制御やマイコン制御、パソコン制御と比較した特徴を理解すると、自社設備や自分のキャリアにおける位置付けが明確になります。
まずは「PLCとは何か」「どこでどのように使われているのか」を押さえ、身近な装置や生産ラインに目を向けてみてください。具体的な機器や動作と結び付けて学ぶことで、PLCの役割が立体的に見えるようになります。そこから、ラダー図やシーケンス制御の学習に進めば、機械制御の世界への第一歩を踏み出せます。


